「会社に行きたくない」は甘えじゃない、原因別の対処法

「会社に行きたくない」は甘えじゃない、原因別の対処法

とにかく会社へ行きたくない人

今の会社にストレスが多すぎて、毎日とにかく会社に行きたくないです。ああ、会社に行きたくない…。

その気持ち、甘えでも根性がないわけでもありません。まずそのことをはっきり伝えておきます。

「行きたくない」という感覚は、心と体が「このままでは良くない」と教えてくれているサインでもあります。日曜の夜になると憂鬱になる、通勤電車の中で息苦しくなる、朝アラームを見た瞬間にため息が出る——そういう感覚を、「甘え」の一言で片付けてしまう必要はありません。

本日は、その気持ちの正体を原因別に切り分けたうえで、今日・明日をどうしのぐか、体からのサインをどう見るか、そして環境を変える選択肢(転職も含む)について、僕自身の経験も交えながら整理していきます。結論を先に言うと、「行きたくない」の原因は一つではなく、原因が違えば効く対処もまったく違います。それを知らずに我慢だけを続けるのは、正直しんどいだけだと思います。

こんな悩みを抱えている人向けの記事です

・とにかく会社に行きたくない人

・その気持ちの原因が自分でもよくわかっていない人

・今日・明日をどうにかしのぎたい人

・我慢を続けるべきか、環境を変えるべきか迷っている人

本記事の信憑性

・僕も入社1年目の頃、会社に行きたくなさすぎて心身に不調が出た時期があります。

・原因を切り分けて対処した結果、最終的には転職という選択をしました。

・ただし転職はあくまで選択肢の一つで、全員に同じ結論をすすめるものではありません。その前提でお読みください。

会社に行きたくないと言うと、『みんな我慢しているんだ』『最初はみんな辛いんだ』『3年も経てば楽になるから今は我慢しろ』と言ってくる人、いますよね。悪気はないのかもしれませんが、こういう言葉を真に受けて自分を追い詰めてしまう人を、僕は何人も見てきました。

それはあなたが弱いとか逃げているとかではなく、単に今の環境と合っていないだけ、というケースも多いです。人間にも相性があるのと同じで、会社にも合う・合わないがあります。

「甘えではなく単なるミスマッチだった」という気持ちを、いざ人に話そうとすると意外とうまく言葉にできないことがあります。転職理由の伝え方については第二新卒の転職理由の伝え方でも詳しくまとめているので参考にしてみてください。

大事なのは、「なぜ行きたくないのか」を一括りにせず、原因ごとに分けて考えることです。原因によって効く対処はまったく違うからです。「とにかく辛い」で止まってしまうと、何から手をつけていいか分からなくなり、結局何も変わらないまま時間だけが過ぎてしまいます。次の章から、代表的な原因を一つずつ見ていきます。

会社に行きたくない気持ちの原因を切り分ける

「会社に行きたくない」という気持ちの中身は、人によって、というより同じ人でも時期によって違います。ここでは代表的な5つの原因を挙げます。まずは自分がどれに近いかを確認してみてください。複数が重なっていることも珍しくありません。

人間関係が原因のケース

上司や同僚との関係がしんどい、話しかけられるだけで身構えてしまう、職場で孤立している感覚がある——こうした人間関係のストレスは、会社に行きたくない理由の中でも特に多いものです。人間関係のストレスは仕事の内容そのものとは切り離せることが多く、「仕事は嫌いじゃないのに、この人がいるから行きたくない」という状態になりがちです。

人間関係が原因の場合、まずは「誰との、どんな関係が苦しいのか」を具体的に言葉にすることが最初の一歩になります。漠然と「職場が嫌だ」で終わらせず、相手・場面・自分の感じ方まで書き出してみると、意外と対処の糸口が見えてきます。

苦手な上司との距離の取り方については嫌いな上司との付き合い方で、職場で孤立してつらいときの考え方については会社で孤立してつらい人へで、それぞれ具体的にまとめています。人間関係が原因だと思う方は合わせて読んでみてください。

仕事内容が合っていないケース

仕事内容そのものが自分に合っていない、任される業務にやりがいを感じられない、というのも大きな原因の一つです。特に入社してすぐの時期はミスが続いて自信をなくし、それが「行きたくない」につながることもあります。ミスを指摘されるたびに萎縮してしまい、萎縮するからまたミスをする、という悪循環に入ってしまう人も少なくありません。

僕自身、入社1年目でミスが重なって、朝から胃が重くなる感覚を何度も味わいました。「今日はまた怒られるかもしれない」と思いながら家を出るのは、想像以上に消耗します。同じような経験をしたうえで持ち直した話を入社2年目でミスばかりの人が変わった話にまとめているので、心当たりがあれば覗いてみてください。

労働時間・残業が原因のケース

残業が続く、休日出勤が当たり前になっている、帰宅後は疲れて何もできない——こうした状態が続くと、単純に体力と気力が回復しないまま次の一日が始まるので、行きたくないと感じるのは自然なことです。人間関係や仕事内容には特に不満がなくても、単純な労働時間の長さだけで気持ちがすり減っていくケースは意外と多いです。

この場合は人間関係や仕事内容の問題というより、まず物理的な負荷を減らすことが優先です。睡眠時間を確保できているかどうかを、最初のチェックポイントにしてみてください。

残業を減らすための具体的な考え方は残業したくない人へにまとめています。

評価されていないと感じるケース

頑張っても正当に評価されない、成果を出しても給料や役職に反映されない、という状態が続くと、モチベーションを保つのが難しくなります。「何のために頑張っているのか分からない」という感覚が、会社に行きたくない気持ちの土台になっているケースです。

この場合は、評価基準そのものが曖昧な会社なのか、それとも自分の成果の伝え方に工夫の余地があるのかを、一度冷静に切り分けてみる価値があります。上司との1on1やフィードバック面談で、評価の基準そのものを具体的に聞いてみるだけでも、状況が整理されることがあります。それでも基準が曖昧なまま変わらないようであれば、会社側の評価制度自体に構造的な問題がある可能性も考えられます。

僕の周りでも、「頑張っているのに評価されない」と感じていた同期が、上司に評価基準を直接聞いたことで、実は評価されるポイントを勘違いしていたと気づき、働き方を少し調整しただけで状況が変わった、というケースがありました。逆に、聞いても基準がはっきりしなかったという話も聞きます。どちらのパターンもあり得るからこそ、まずは確認してみる価値があると思います。

体調やメンタルの不調が原因のケース

上に挙げた原因がはっきりしないまま、とにかく体がだるい、気分が落ち込む、涙が出る——という状態であれば、これは気合いや根性で解決する話ではありません。原因を特定できないこと自体が不安を強めてしまうこともありますが、原因が分からないからといって、そのつらさが軽いということにはなりません。次の章で詳しく書きますが、体からのサインとして受け止めてほしい領域です。

今日・明日をとりあえずしのぐための対処

原因の整理は大事ですが、今まさに「明日、会社に行きたくない」という状態の人には、悠長な話に聞こえるかもしれません。ここでは今日・明日をどうにかしのぐための現実的な工夫を挙げます。

「休む」という選択肢を持っておく

有給休暇は労働者の権利です。理由を詳しく説明する義務もありません。「休みたいけど理由が思いつかない」と悩むくらいなら、体調不良として休むという選択肢を持っておいていいと思います。

1日休んだくらいで崩れる評価やキャリアなら、そもそも休ませてくれない環境のほうに問題があります。

もちろん、有給を使い切ってしまうと後で困る場面もあるので、月に1日など、自分なりのペースを決めておくと使いすぎを防げます。「限界まで我慢してから休む」のではなく、「限界になる前に休む」くらいの感覚で使ったほうが、結果的に長く働き続けられます。

朝がつらいときの現実的な工夫

朝、布団から出られない、通勤中に涙が出そうになる——そんなときは、無理に前向きな気持ちを作ろうとしなくて大丈夫です。

『今日1日、目の前のことだけをやればいい』くらいまでハードルを下げると、動き出しやすくなることがあります。

始業前にコンビニでお気に入りの飲み物を買う、通勤経路を少し変えてみる、好きな音楽を1曲だけ聴く、といった小さな儀式を用意しておくのも一つの方法です。根本的な解決にはなりませんが、その日一日を乗り切るための工夫として、僕自身も助けられました。

「今日をどう乗り切るか」と「この先どうするか」は分けて考えていいです。今日をしのぐ工夫と、根本的な原因への対処は、同時に進めなくても構いません。

体からのサインを見逃さない

会社に行きたくない気持ちが続くと、体や心にサインが出ることがあります。次のような状態に心当たりがあれば、一人で抱え込まずに専門家へ相談することを検討してください。

見逃してほしくないサインの例

・夜、なかなか眠れない、または眠りが浅い

・食欲がわかない、または食べ過ぎてしまう

・理由もなく涙が出る

・出社しようとすると腹痛や吐き気がする

・何も楽しいと感じられない状態が続いている

・休日になっても疲れが抜けない

これらは気合いや我慢でどうにかする話ではなく、体と心が発しているサインです。ここに心当たりがある場合は、こころの耳(厚生労働省)のような公的な情報サイトや心療内科や精神科などの医療機関、会社の産業医、あるいは自治体や公的機関の相談窓口に、早めに相談することを検討してください。

どらすた

当時の僕は「これくらいで弱音を吐いたら情けない」と思って、誰にも相談できませんでした。今振り返ると、もっと早く誰かに話しておけばよかったと思っています。

医学的な診断は専門家にしかできません。この記事の内容だけで自己判断せず、つらさが続く場合は、医療機関や相談窓口に頼ることも選択肢に入れてください。会社に産業医やメンタルヘルス相談窓口があれば、社内の人事を通さずに直接相談できる場合もあります。まずは「どこに相談できるか」を調べてみるところから始めても遅くありません。

環境を変える打ち手を考える

原因を切り分けて、休みながら体調にも気を配ったうえで、それでも状況が変わらない場合は、環境そのものを変える打ち手を検討する段階です。ここでは大きく3つの選択肢を挙げます。

部署異動や業務内容の相談

同じ会社の中でも、部署や担当業務が変わるだけでストレスが大きく減ることがあります。転職より先に、上司や人事に異動の希望を伝えてみる価値はあります。会社によっては社内公募や配置転換の制度が用意されている場合もあるので、一度確認してみてください。人間関係が原因の場合は特に、部署が変わるだけで状況が大きく変わることがあります。

働き方の相談

在宅勤務やフレックスタイム、時短勤務など、働き方そのものを見直すことで負荷が下がるケースもあります。特に労働時間や体調が原因の場合は、環境を丸ごと変える前に、働き方の調整で解決できないかを検討する余地があります。「会社自体は嫌いじゃないけれど、今の働き方が体力的にきつい」という人は、まずこちらを検討してみる価値があります。

転職という選択肢

部署異動や働き方の相談をしても状況が変わらない、そもそも会社の体質自体が合わないという場合、転職は有力な選択肢の一つです。ただし、正直に書いておくと、転職はすべてを解決する万能な手段ではありません。

転職先でも人間関係や仕事内容の相性がまた合わないということは普通に起こりますし、原因を切り分けないまま「とにかく今の会社が嫌だから」で転職先を決めると、同じような悩みを繰り返してしまうこともあります。特に、体調やメンタルの不調が根っこにある場合、環境を変えるだけでは回復しきらないこともあります。

だからこそ、この記事の前半で書いた「原因の切り分け」が重要になってきます。何が嫌で何が合わなかったのかがはっきりしていれば、次の職場選びで同じ失敗を避けやすくなりますし、面接で聞くべきことも具体的になります。

今の会社を辞めてから動くのではなく、在職中から少しずつ準備を進めておくと不安はやわらぎます。在職中の転職活動術では、働きながら活動を進めるコツをまとめています。

転職活動を考え始めたら、次に気になるのが面接です。

一歩踏み出す際に気になるのが面接の進め方です。転職面接の準備・マナーで基本的な流れを確認しておくと、当日も落ち着いて臨めます。

僕自身は入社11ヵ月というかなり早いタイミングで転職活動をしましたが、結果としてストレスの少ない環境に移ることができ、体調も落ち着きました。ただしこれは僕のケースであって、転職すればどんな人でも同じ結果になるとは限りません。合わない原因が体調やメンタルそのものにある場合は、転職の前に医療機関への相談を優先してほしいですし、スキルアップができない環境が原因だと感じる場合は、転職も含めた選択肢をスキルアップできない会社にいる人へでも詳しくまとめているので参考にしてください。

それでも動けないときに考えたいこと

原因も分かった、体調にも気を配っている、それでも「動く勇気が出ない」ということもあると思います。人は環境が変わることに、想像以上に強い不安を感じるものです。慣れた場所を離れるのが怖いのは、決して珍しいことではありません。

『今の環境よりマシになればいい』くらいの気持ちで小さな一歩を踏み出すと、動き出しやすくなることがあります。

いきなり退職や転職を決める必要はありません。まずは信頼できる人に話す、情報収集だけしてみる、異動の希望を出してみる——できることから少しずつで大丈夫です。「今日から何かを変えなければ」と焦らなくても、原因を整理できた時点で、状況を見る目はすでに変わり始めています。

何も行動を起こさなければ、今の状態がこの先も続いてしまう可能性は高いです。だからといって焦って大きな決断をする必要もありません。自分のペースで、できることから確認していく、というスタンスで十分だと思います。

それでも決断できない自分を責める必要もありません。「まだ動けない」というのも、今の自分の正直な状態です。動けない期間があってもいいので、少なくとも「原因は何か」「相談できる先はどこか」を頭の片隅に置いておくだけで、次に動くタイミングが来たときの一歩が軽くなります。

まとめ

「会社に行きたくない」という気持ちは、甘えでも弱さでもありません。人間関係、仕事内容、労働時間、評価、体調やメンタル——原因によって効く対処はまったく違うので、まずは自分の状態を切り分けて考えることが出発点になります。

今日・明日をしのぐ工夫をしながら、体からのサインが出ている場合は早めに専門家へ相談し、そのうえで部署異動、働き方の相談、転職といった環境を変える打ち手を、自分のペースで検討してみてください。転職は有力な選択肢の一つですが、万能な解決策ではありません。原因を見極めたうえで、自分に合った動き方を選んでもらえたらと思います。

以上で終わります。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

気持ちの整理がつかないときは、転職すべきか診断で今の状態を言葉にしてみるのも一つの方法です。

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