入社2年目なのに仕事ができないと感じたら|ミス以外の「できない」の正体と立て直し方

入社2年目なのに仕事ができないと感じたら ミス以外のできないの正体と立て直し方

悩める会社員

入社2年目なのに、仕事ができないと感じています。大きなミスで怒られているわけではありません。でも、要領が悪くて、説明も下手で、優先順位もつけられません。同期や後輩のほうが任されているように見えて、自分はポンコツなのではと落ち込んでいます。

どらすた

怒られていないのに苦しいというのは、実はかなりしんどい状態です。何がダメなのかが見えないぶん、全部がダメに思えてしまうからです。今日は「できない」の中身を分けて考えるところから始めて、2年目特有の事情、自分で確かめるチェック項目、立て直しの順番、そして限界のラインまで、順番に整理していきます。

この記事では、ミスや遅さといった一つの原因ではなく、「全体的にできていない気がする」という複合的な不安を分解して、立て直す順番を扱います。ミスそのものの減らし方、辞めたい気持ちの整理、作業の遅さ、自信のなさ、質問の仕方、向き不向きは、それぞれ専門の記事で詳しく扱っているので、必要なところでリンクでご案内します。以下に出てくる会話や状況は、説明のための例です。自分の職場の状況に置き換えて読んでください。

「仕事ができない」の中身を分けてみる

「全体的にできない」という感覚は、いくつかの小さな問題が束になったものであることが多いです。束のままだと、どこから手をつければいいのか分かりません。まず、次の五つに分けて眺めてみてください。

  • スピード:同じ作業に、周りより時間がかかっている。
  • 覚え:一度教わったことを、また聞き直してしまう。
  • 段取り:何から手をつけるか決められず、締め切り間際になって慌てる。
  • 報連相:途中経過を伝えるタイミングが分からない。説明が長くなる、あるいは足りなくなる。
  • 任されない:自分には大事な仕事が回ってこないと感じる。

五つすべてが同じ重さで当てはまる人は、あまりいません。たとえば、スピードは普通でも、報連相が苦手なせいで「任せにくい人」に見えている場合があります。逆に、覚えは早いのに、段取りだけが弱くて全体が崩れている場合もあります。

「ポンコツだ」「無能だ」という言葉は、この五つをまとめて塗りつぶしてしまいます。塗りつぶされた状態では、直せるところも見えません。分けて見ることは、自分を甘やかすことではなく、直せる場所を見つけるための作業です。

悩める会社員

正直、五つとも当てはまる気がします。分けたところで、全部ダメなことに変わりはないのでは。

どらすた

落ち込んでいるときは、そう見えやすいです。ただ、後の章で一つずつ確かめると、思っていたより当てはまる数が少ないことも多いです。まずは、2年目という時期そのものが、なぜ苦しくなりやすいのかを見ておきましょう。

2年目に「できない感」が強くなる理由

実は、1年目より2年目のほうが、できない感は強くなりやすい構造があります。能力が下がったわけではなく、周りの見え方と求められるものが変わるからです。

1年目の免責がなくなる

1年目は、分からなくて当然、ミスしても勉強中、という空気があります。周りも「新人だから」と見てくれます。2年目になると、この前提が静かに外れます。同じことをしていても、評価の目線が少し厳しくなったように感じるのは、そのせいかもしれません。

ここで大切なのは、免責がなくなることと、能力が足りないことは別だという点です。求められる水準が上がったぶん、差を感じやすくなっているだけの場合があります。

後輩が入り、立場が変わる

後輩が入ると、自分も教える側として見られます。しかし、自分がまだ自信を持って仕事を回せていないのに、人に説明する場面が増えます。説明が下手だと感じるのは、この場面が増えたことも関係しています。教えるには、自分が分かっているだけでは足りず、順序立てて言葉にする力が要るからです。

また、後輩の吸収が早く見えると、「抜かれる」という焦りも生まれます。ただ、前職の経験がある人や、たまたま相性のいい業務についた人は、最初の伸びが早く見えることがあります。短い期間の見た目だけで比べると、実態より差を大きく感じてしまいます。

同期と比べられる環境になる

1年目は全員が横一線のスタートですが、2年目になると配属先や担当業務の違いが目に見えて出てきます。任される仕事の重さが違うのは、本人の能力だけでなく、部署の人数、上司の方針、繁忙期の巡り合わせなどが影響していることも多いです。同期の話を聞くたびに落ち込んでいるなら、比べている相手の条件が自分と同じかどうかを一度確認してみてください。

本当にできないのか、自分で確かめるチェック項目

感覚だけで判断すると、どうしても悪い方向に引っ張られます。そこで、事実として確かめられる項目を挙げます。これは診断ではなく、自分の状態を整理するための目安です。

本当にできないのかを確かめる目安
  • この1か月で、最後まで一人でやり切った仕事を三つ挙げられるか
  • 上司や先輩から、仕事の中身について具体的な指摘を受けたことがあるか(人格や存在への否定ではなく)
  • 同じことを聞き直す回数は、半年前より減っているか
  • 締め切りに間に合わなかった仕事は、全体のうちどのくらいか
  • 「任されない」のは、能力の問題か、それとも部署として任せる仕事が少ないのか
  • 比べている同期や後輩は、自分と同じ業務量・同じ難しさの仕事をしているか

ここで一つでも「挙げられた」「減っている」と言えるものがあれば、ゼロからのやり直しではありません。すでにある部分を土台にできます。

反対に、上司からの具体的な指摘が一度もなく、ただ「なんとなく任されない」と感じているなら、実際にはまだ評価の材料が足りていない可能性もあります。その場合は、後の章にある認識合わせが役立ちます。

なお、頭の中でぐるぐる考えるより、紙やメモに書き出したほうが、事実と感覚を分けやすくなります。書き出すときのコツは、メモの取り方に関する記事も参考になります。

悩める会社員

書き出してみたら、一人でやり切った仕事は、思ったより挙げられました。でも、どれも小さい仕事ばかりです。

どらすた

それは大事な発見です。小さい仕事でも、やり切れているなら土台があります。次は、その土台からどう広げるかを、順番に見ていきましょう。

立て直しの順番

立て直しで一番よくある失敗は、全部を一度に直そうとすることです。スピードも段取りも報連相も同時に変えようとすると、どれも中途半端になり、また「やっぱりダメだ」と感じてしまいます。順番を決めて、小さく進めましょう。

まず、小さく任される実績を作る

任されない状態を変えるには、いきなり大きな仕事を取りにいくのではなく、小さな仕事を丁寧にやり切ることから始めます。「この人に頼むと、最後まで返ってくる」という経験を、周りに少しずつ積んでもらうイメージです。

具体的には、次のようなことが小さな実績になります。

  • 頼まれた資料を、期限の少し前に出す。
  • 終わったら、終わったと自分から一言伝える。
  • 頼まれていなくても、会議の議事録や共有メモなど、誰かがやるはずの小さな仕事を引き受ける。

仕事を任される人は、能力が高い人というより、頼んだあとの不安が少ない人であることが多いです。進み具合が見える人は、次も頼みやすくなります。

一つの業務で、自分なりの型を作る

次に、全部ではなく、一つの業務だけを選んで型を作ります。型とは、自分なりの手順書のようなものです。

  • その業務の最初から最後までの流れを、箇条書きにする。
  • つまずきやすい場所に印をつけ、確認する相手も書いておく。
  • 終わったあとに、「次はここを変える」を一行だけ残す。

一つの業務で型ができると、そのやり方を他の業務にも応用しやすくなります。段取りが苦手な人も、型があれば、何から始めるかで迷う時間が減ります。作業そのものが遅いと感じる場合は、仕事が遅い新人に向けた記事で、時間の使い方をより詳しく扱っています。

上司との認識を合わせる

最後に、上司とのずれを確かめます。自分は「できていない」と思っていても、上司はそう見ていないことがあります。逆に、自分では順調のつもりでも、上司は別の点を気にしている場合もあります。月に一度でも、短い時間で認識を合わせておくと、見えない不安が減ります。

上司との認識合わせの言い方の例

「今の自分の仕事ぶりで、特に改善したほうがいい点はありますか。一つだけでも教えていただけると助かります」

「今後、どんな仕事を任せてもらえるようになると、チームの助けになりますか」

「来月までに、〇〇の仕事を最後まで一人で進めてみたいです。途中の確認はどのタイミングでお願いすればよいでしょうか」

例文はそのまま使わず、自分の職場の雰囲気や上司との関係に合わせて調整してください。聞くときは、忙しくなさそうな時間を選ぶか、「5分ほどお時間をいただけますか」と事前に声をかけると、相手も構えずに答えやすくなります。

上司が具体的に答えてくれない場合もありますが、聞いたこと自体が「改善しようとしている」というサインとして伝わります。また、「何が分からないのかも分からない」という状態が続くなら、質問の仕方に関する記事も役立ちます。

悩める会社員

頑張ろうとは思うのですが、夜も寝つけなくて、朝から気分が重い日が続いています。これも、自分が弱いだけでしょうか。

どらすた

弱いからではありません。眠れない、食べられないといった変化は、気持ちの問題として片づけず、きちんと扱ってほしいサインです。次の章で、相談を考えるラインを整理します。

立て直しより先に、相談を考えるライン

ここまで、自分でできる工夫を書いてきましたが、すべてを自分の努力で解決する必要はありません。次のような状態が続いている場合は、工夫の段階ではなく、相談の段階です。

  • 眠れない、あるいは朝まで何度も目が覚める日が続いている。
  • 食欲がない、または食べても味がしない状態が続いている。
  • 休日も仕事のことが頭から離れず、楽しみにしていたことにも興味がわかない。
  • 出勤前に、体の不調(吐き気、動悸、頭痛など)が出る。
  • 「消えてしまいたい」という考えが浮かぶことがある。

このブログでは、こうした状態が何によるものか、病気にあたるかどうかの判断はできません。それは医師や専門の相談員が行うことです。ただ、当てはまるものがあるなら、「仕事ができないから」と我慢を重ねるより、先に相談してください。

相談先としては、社内の産業医や人事の窓口、かかりつけの医療機関、そして厚生労働省が運営するこころの耳があります。こころの耳には、働く人向けの電話やSNSでの相談窓口の案内があります。まず話を聞いてもらうだけでも、気持ちは少し軽くなることがあります。

「消えてしまいたい」という考えがあるときは、一人で抱えず、すぐに身近な人か専門の窓口に連絡してください。仕事の評価より、あなたの体と心のほうが先です。

「できない」感覚の一部が、後輩に教える立場になったことから来ている場合は、2年目で後輩に教えるのが怖い人へ|自分もまだできないのに教える立場になったときで、自分もまだできないのに教える状況の整理の仕方を扱っています。

続ける、環境を変える、転職する。どれも選択肢

立て直しを試しても苦しさが変わらないとき、選択肢は「続ける」だけではありません。三つを並べて考えてみます。

  • 続ける:型作りと認識合わせを、もう少し続けて様子を見る。
  • 環境を変える:上司や人事に相談して、担当業務の見直しや異動の可能性を探る。
  • 転職する:今の職場の仕事や評価の仕組みそのものが、自分に合っていないと判断する。

どれが正解というものではありません。今の職場で改善の手応えが少しでもあるなら、続けながら様子を見る価値はあります。一方、上司や部署の方針が変わりそうになく、体調にも影響が出ているなら、環境を変えることを真剣に考えてよいと思います。

もし、仕事の内容そのものが自分に合っていないのではと感じるなら、仕事に向いていないと感じたときの記事が整理の助けになります。辞めたい気持ちが強いときは、仕事を辞めたい2年目に向けた記事で、その気持ちを一度整理できます。

転職を考え始めたけれど、判断に迷う場合は、転職すべきかの診断で現状を整理してみるのも一つです。誰に相談するかで迷うなら、転職の相談先に関する記事も参考にしてください。相談は、転職を決めてからするものではありません。迷っている段階で話してかまいません。

状況に応じて、次に読む記事

今の状況に近いものがあれば、あわせて読んでみてください。

どらすた

「全体的にできない」という感覚は、分けて見ると、直せる部分と、そもそも自分の責任ではない部分が混ざっていることがほとんどです。まずは小さくやり切る実績を一つ作って、上司との認識を合わせてみてください。それでも苦しいときは、続ける、環境を変える、転職するのどれも選んでいいですし、体に変化が出ているなら、先に相談してください。あなたが今感じている苦しさは、ちゃんと扱っていい問題です。

今の状況を整理したい方へ

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