社会人3年目でミスばかりの人へ|中堅手前の立て直し方

社会人3年目でミスばかりの人へ 中堅手前の立て直し方

悩める会社員

入社してもう3年目になるのに、ミスが減るどころか増えている気がします。後輩もできて、周りからは中堅扱いされ始めているのに、これでは情けなくて、正直かなり落ち込んでいます。

どらすた

3年目のミスは、1年目の頃のミスとは少し性質が違うと僕は思っています。同じ「ミス」という言葉でも、抱える気まずさの種類が変わってくる時期なんですよね。今日はその違いと、立て直し方を一緒に整理していきましょう。

3年目のミスが、これまでの年次と違う理由

3年目のミスに落ち込む人の多くが感じているのは、単純な失敗の回数ではなく「もう新人と言えない立場でのミス」という気まずさだと言われています。入社したばかりの時期であれば、周囲もある程度は大目に見てくれますし、本人も「まだ分からなくて当然」と思えます。ですが3年目になると、後輩が入り、教える側に回る場面も増えてきます。その状態で以前と同じようなミスを繰り返すと、「教える立場なのに」という視線を自分自身に向けてしまいやすくなります。周囲が実際にそう思っているかどうかとは別に、本人がそう感じてしまうこと自体が、3年目特有のつらさだと思います。落ち込みの中身をよく見てみると、ミスそのものへの反省よりも、「このくらいの立場でこんなミスをするなんて」という自己評価の下がり方に苦しんでいる人が多いように感じます。

後輩の前でのミスという、新しい気まずさ

僕自身、新卒でIT企業に入社した後、1年で退職して第二新卒でベンチャーのIT企業に転職しました。転職先で経験年数が上がっていく中で感じたのは、ミス自体のつらさよりも、後輩が近くにいる状態でミスをしたときの気まずさでした。入社したての頃は誰かに指摘されても「教えてもらっている」感覚で受け止められましたが、後輩ができてからは、同じ指摘を受けても「見られている」という感覚が先に立つようになりました。あるとき、後輩に作業手順を教えている最中に、自分が説明した通りの手順を自分自身が踏んでいなかったことに気づき、その場で訂正した経験があります。教える立場になったからこそ、自分の抜けが可視化されるという場面が増えるのだと感じました。その場では気恥ずかしさもありましたが、後輩がいたおかげで自分の癖に早く気づけたと考えれば、悪いことばかりではなかったと今は思っています。

任される仕事の難度が上がることで起きる、質の違うミス

もう一つの違いは、ミスの中身そのものです。入社したばかりの時期のミスは、手順を知らなかったことや確認を怠ったことが原因になりやすい一方、3年目になると、任される仕事の難度そのものが上がります。複数の関係者が絡む調整業務や、判断を求められる場面が増え、正解が一つに決まらない仕事に取り組む機会が多くなります。僕の場合も、クライアントとの調整を一人で任されるようになった時期に、相手の要望を自分なりに解釈して進めた結果、後になって認識のずれが判明し、スケジュールを組み直す事態になったことがあります。手順を間違えたわけではなく、判断の見通しが甘かったことが原因でした。振り返ってみると、相手の要望を確認する段階で、自分の解釈を伝えて認識をすり合わせる一言を挟んでいれば防げたミスでした。同じ落ち込み方をしていても、対処の仕方は以前とは変える必要があります。

悩める会社員

たしかに、最近のミスは「うっかり」というより、「こうすればよかった」という判断のミスが多い気がします。

どらすた

それはむしろ、仕事の幅が広がっている証拠でもあります。ただ、慣れてきたからこそ確認を省略してしまうケースも同時に増えるので、そこは分けて考えたほうがいいですね。

周囲の見る目の変化と、それでも聞いていいことの線引き

3年目になると、周囲からの見られ方も変わってきます。入社したばかりの頃であれば「分からないことは聞くのが当然」という空気がありますが、3年目になると「そろそろ自分で気づいてほしい」という期待を持たれることが増えていきます。上司からの確認の頻度が減ったり、以前は毎回目を通されていた資料がノーチェックで先方に送られるようになったりと、任され方そのものが変わっていくのを感じる人も多いと思います。この変化自体は自然なことだと言われていますが、変化を意識しすぎるあまり、本来聞くべきことまで聞けなくなってしまう人も少なくありません。周囲の期待が変わったこと自体を否定的に受け止める必要はなく、それだけ仕事を任せてもらえる段階に来たと捉えることもできますが、期待に応えようとするあまり無理をして、確認すべき場面まで自己判断で乗り切ろうとしてしまうと、かえってミスの元になります。

聞いてよいことと、自分で気づくべきことの線引き

経験年数が上がっても、初めて扱う案件や、社内でも判断が分かれるような内容については、確認すること自体は問題ではないと僕は考えています。線引きとして意識したいのは、「過去に一度説明を受けたかどうか」です。一度教わった契約書の書式や操作手順を忘れて聞き直すのではなく、初めて直面する種類の案件について確認するのであれば、遠慮する必要はありません。逆に、同じ内容を過去に説明された記憶があるのに聞き直しているようであれば、そこは自分でメモを見返す、資料を探すといった形で、まず自分なりに調べてから確認する順番に切り替えたほうが、周囲との関係もつくりやすくなります。

「自分で気づくべき」への転換で起きやすい遠慮

厄介なのは、聞くべきことまで遠慮してしまい、確認しないまま進めた結果、かえって大きなミスにつながるケースです。僕の周りでも、初めて扱う種類の契約条件について、3年目という立場から聞きにくさを感じて自己判断で進めてしまい、後から条件の解釈違いが見つかって上司を巻き込む修正になった例を見たことがあります。中堅と呼ばれ始める時期だからこそ、分からないことを分からないまま抱え込まず、要点を絞って確認する姿勢は保っておいたほうが、結果的にミスは減らせると感じています。確認するときも「分かりません」とだけ伝えるのではなく、「自分はこう理解しているが合っているか」という形で聞くようにすると、自分で考えた形跡が伝わり、聞きにくさもいくらか和らぐと思います。

3年目のミスの立て直し方

難度が上がった業務を、要素ごとに分解する

判断を求められる仕事でミスが続くときは、仕事全体を漠然と捉えたまま取り組んでいることが多いように思います。僕がベンチャーで裁量の大きい仕事を任されるようになった頃、案件を「誰に確認すべき部分」「自分の判断で決めてよい部分」「後で修正がきく部分」に分けて考えるようにしてから、判断ミスの数がかなり落ち着いた実感があります。例えば提案資料の作成であれば、数値や事実関係は確認必須の部分、構成や見せ方は自分の裁量で決めてよい部分、細かな表現は後から直しがきく部分というように分けると、どこに時間と注意を割くべきかがはっきりします。仕事全体を一つの塊として抱えるのではなく、要素ごとに分けて、判断の重さが違う部分を見極めることが、3年目のミスを減らす一つの方法だと思います。分解した結果、確認が必要な部分が思ったより多いと分かることもありますが、それは仕事の難度が上がった証拠であって、能力が足りていない証拠ではないと捉えるようにしています。

慣れた業務ほど、確認を仕組みに戻す

もう一つ見落とされがちなのが、慣れてきた業務でのミスです。3年目になると、日常的な業務については確認を省略しがちになります。慣れによって確認の手順が頭の中だけで済まされるようになり、その結果、以前は起きなかった単純な見落としが増えることがあります。僕自身、慣れた業務では毎回きちんと目を通していたはずのメールの宛先確認を、いつの間にか省いてしまい、送り先を誤りかけたことがありました。慣れているという安心感が、確認という手間を省いてよい理由にすり替わってしまっていたのだと思います。それ以降は、慣れている業務ほど「送信前に宛先と添付ファイルを声に出して確認する」「作業が終わったら一呼吸置いてから見直す」といった具体的な手順をあえて仕組みとして戻すようにしています。頭の中の記憶や感覚に確認を任せるのではなく、目に見える手順として固定してしまうことで、慣れによる見落としはかなり減らせると感じています。判断力を鍛えるという発想ではなく、確認そのものを仕組みに戻すことが有効だと言われています。具体的な防止のやり方については、ケアレスミスを防ぐ方法をまとめた記事にまとめていますので、そちらも参考にしてみてください。

後輩に教えることは、自分の理解の穴を見つける機会

後輩ができてからのミスは気まずいものですが、後輩に仕事を教えるという経験自体は、自分の理解を見直す良い機会にもなります。僕自身、後輩に業務のやり方を説明しようとして、自分が実は手順の一部を感覚だけで済ませていたことに気づいた経験が何度もあります。ある業務では、後輩に「なぜこの順番で作業するのか」と聞かれて答えに詰まり、自分がこれまで理由を考えずに惰性で進めていたことに気づかされました。人に説明できるかどうかは、自分がその仕事をどれだけ言語化して理解しているかの確認にもなります。後輩から質問を受けたときは、その場で答えられなくても、いったん持ち帰って調べ直し、後日きちんと説明し直すようにすると、教える側としての信頼も損なわずに済みますし、自分の理解も深まります。後輩の前でのミスを恥ずかしいものとしてだけ捉えず、自分の理解を点検する機会として使うほうが、長い目で見ると立て直しは早くなると感じています。

悩める会社員

後輩に教えることが、自分の勉強になるという発想はありませんでした。

どらすた

教える側に回ったからこそ気づける穴は、案外多いですよ。それに気づけるのも、3年目まで来たからこそだと思います。

「3年目なのにこの程度」という基準はずれていないか

3年目のミスで気持ちが落ち込みやすい理由の一つに、自分の中にある「3年目ならこれくらいできて当然」という基準そのものが、実態より高く設定されすぎている可能性があります。同期がSNSで昇進や大きな案件を任されたことを発信しているのを見て、自分だけが足踏みしているように感じることもあると思いますが、SNS上の情報は、うまくいった部分だけが切り取られて発信される傾向があると言われています。同じ職場の同期であっても、扱っている業務の難度や任され方は一人ひとり異なりますし、ミスの表に出やすさも部署によって差があります。営業のように結果が数字で見える部署と、社内調整が中心で成果が見えにくい部署とでは、同じ3年目でも周囲からの評価のされ方自体が違います。表に出ている成果や発言だけを見て自分と比べても、前提条件がそろっていない以上、正確な比較にはならないと考えたほうが気持ちは楽になります。

比較の材料を、同期やSNSから自分の半年前に変える

焦りを感じたときに比較する相手を、同期やSNS上の誰かではなく、半年前や1年前の自分に変えてみることをおすすめします。任される仕事の種類が広がっているか、以前と同じ失敗を繰り返していないかという視点で振り返ると、ミスが続いていても、対応できる範囲が広がっていることに気づける場合があります。手帳やメモに、その月に新しく任された業務や、以前つまずいた場面を簡単に書き残しておくだけでも、後から見返したときに変化を確認しやすくなります。落ち込んでいるときほど直近のミスばかりが目につきますが、数か月単位で見返すと、任される仕事の幅そのものは着実に広がっていることに気づけるケースも多いはずです。半年前であれば一人では受けられなかった相談や判断を、今は自分の裁量である程度こなせているという変化に気づけたなら、それは3年目の自分がすでに積み上げてきたものだと考えていいと思います。

ミスが続いて、仕事そのものを見直したくなったとき

立て直しの工夫を重ねても、ミスが続いて気持ちが落ち込む状態が長引くこともあります。その場合、ミスの原因が自分のやり方だけでなく、業務量や職場の教え方といった環境側にもある可能性を考えてみてもよいと思います。一人で抱え込む前に、任されている業務量や役割の範囲について、一度上司に率直に相談してみるという選択肢もあります。相談する際は「ミスが多くて申し訳ありません」という謝罪だけで終わらせず、「今の業務量や進め方についてこう感じている」という事実を伝えるようにすると、単なる反省の報告ではなく、環境を見直すきっかけとして受け止めてもらいやすくなります。ミスが続くことで自信を失い、その状態がさらにミスを招くという流れに入ってしまっている場合は、失敗が続く仕組みについて書いた記事で、その負のループから抜け出す考え方を扱っていますので参考にしてみてください。

なお、今回扱った3年目特有の悩みとは別に、入社したばかりの時期に感じるミスのつらさについては新入社員のミスに関する記事で、教えてもらう側から抜けきれずに悩む時期については2年目でミスが続いてつらいときの記事で、それぞれ扱っています。今の自分がどの段階の悩みに近いかを整理する材料として使ってみてください。

悩める会社員

同期やSNSと比べることばかり考えていました。3年目のミスって、これまでとはまた違う種類の悩みなんですね。少し整理できた気がします。

どらすた

焦らなくて大丈夫です。中堅手前の時期は、同じような気まずさを抱えやすいと言われています。今日話した分解と仕組み化を、できるところから試してみてください。

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