悩める会社員
どらすた
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転職が怖いのは、決しておかしなことではありません
転職が怖くて動けない、そんな気持ちを抱えてこのページにたどり着いた方は、きっと今、頭の中で同じことを何度も考えては動けずにいるのではないでしょうか。まず最初にお伝えしたいのは、その怖さを感じている自分を責める必要はまったくないということです。
人は今すでに持っているもの、たとえば毎月の給料や築いてきた人間関係、慣れた仕事のやり方を手放すことに対して、これから得られるかもしれないものへの期待よりも強い抵抗を感じやすいと言われています。転職はまさに「今あるものを一度手放して、新しい環境に飛び込む」行為なので、怖さを感じるのはむしろ自然な反応だと考えられます。頭では「このままでいいのか」とわかっていても、体が動かないのは、この手放すことへの抵抗が働いているからかもしれません。
特に第二新卒や社会人経験の浅いうちは、まだ自分の実力や市場での価値に自信を持てていない方が多く、その分だけ「今の環境を失うこと」への不安が大きくなりやすい時期だとも言えます。ここで焦って結論を出す必要はありません。怖いから動けない自分はダメだ、と責めてしまうと、余計に身動きが取れなくなってしまいます。まずは「怖くて当然」というところからスタートして、その怖さの中身を一つずつ見ていきましょう。
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「怖い」の正体を分解してみる
転職が怖いという感覚は、実はひとつの感情ではなく、いくつかの異なる怖さが混ざり合ってできています。性質が違えば対処法も違うので、まずは自分がどの怖さを一番強く感じているのかを分けて考えてみることをおすすめします。漠然と「怖い」とだけ捉えていると、対処のしようがないまま不安だけが膨らんでいきますが、名前をつけて分けてしまえば、扱い方も見えてきます。
収入が途切れる怖さ
転職活動中や退職後に収入が途切れるのではないか、という怖さです。これは生活に直結する現実的な不安なので、他の怖さに比べると対処しやすい面があります。在職中に活動を進める、退職前に貯蓄や当面の生活費を確認しておく、といった準備で軽減できる部分が大きいからです。逆に言えば、この怖さだけは「準備不足」が原因になっていることが多く、漠然と怖がるよりも、まず今の貯蓄で何か月生活できるかを計算してみるだけでも、輪郭がはっきりしてきます。
新しい環境でやっていけるかという怖さ
今の職場での人間関係や仕事の進め方に慣れている分、新しい会社でゼロから信頼関係を築き、仕事を覚え直すことへの怖さです。これは「慣れ」の問題でもあるので、実際に飛び込んでみないと解消しにくい種類の不安だと感じます。事前にどれだけ調べても完全にはなくならない怖さだからこそ、ここにこだわりすぎると、いつまで経っても動けなくなってしまいます。
今より悪くなったらどうしようという怖さ
転職して、今よりも条件や環境が悪化したらどうしよう、という怖さです。これは「今の会社に残ったほうが安全なのでは」という気持ちとセットで出てくることが多く、そもそも今の仕事にどのくらい不満があるのかを整理しないと、比較のしようがありません。「辞めたい」という気持ちの整理の仕方を先に済ませておくと、この怖さの輪郭がはっきりしてきます。今の環境の何が不満で、何は実は悪くないのかがわかれば、「今より悪くなる」の基準そのものが明確になります。
周囲にどう思われるかという怖さ
家族や同僚、上司にどう思われるか、という怖さです。特に第二新卒での転職だと「もう辞めるの」と言われるのではないか、という心配を抱える方が多い印象があります。ただ、この怖さは自分の人生を決める場面で他人の評価を優先してしまっている状態とも言えるので、一度「誰のための転職か」を自分に問い直してみる価値があります。周囲の反応は、実際に転職を伝える段階までは想像でしかなく、想像の中でどんどん膨らんでいきやすい怖さでもあります。
4つの怖さは、それぞれ「準備で減らせるもの」「経験しないとわからないもの」「比較しないと判断できないもの」「そもそも自分の問題ではないもの」に分かれます。混ぜたまま抱えていると重く感じますが、分けて見るとひとつひとつは意外と扱いやすいものだったりします。自分がどの怖さを一番強く感じているのか、一度紙に書き出してみるのもおすすめです。
僕自身が1社目を辞めるときに怖かったこと
僕は新卒で入ったIT企業を1年で辞めて、第二新卒でベンチャーのIT企業に転職しました。当時いちばん怖かったのは、正直に言うと「1年で辞めた自分を、次の会社でも通用しない人間だと思われるのではないか」ということでした。新卒1年目という中途半端なタイミングでの転職だったので、周囲にどう思われるかという怖さが一番強かったのを覚えています。両親に報告したときも「せっかく入った会社なのに」と言われるのではないかと身構えていましたし、前の会社の同期にどう説明しようかと、伝えてもいない反応を何度もシミュレーションしていました。
収入面についても不安はありましたが、当時は独身で貯蓄もそれなりにあったので、実際に動いてみると想像していたほどの怖さではありませんでした。転職活動自体も在職中に進めたので、収入が途切れる期間もありませんでした。逆に、新しい環境でやっていけるかという怖さは、入社してからしばらくの間は現実のものになりました。前の会社と仕事の進め方がまったく違い、周りが当たり前のように使っているツールや専門用語についていけず、最初の数か月は正直しんどかったです。
一方で「周囲にどう思われるか」という、一番大きかったはずの怖さは、転職してみるとほとんど現実にはなりませんでした。両親は最終的には僕の判断を尊重してくれましたし、新しい会社の人たちは僕の前職での経歴にほとんど関心がなく、今の仕事ぶりだけを見てくれていました。前の会社の同期に至っては、転職したことを伝えても「そうなんだ、頑張って」というくらいの反応で、あれほど恐れていたほどの反応は返ってきませんでした。振り返ってみると、あれだけ悩んでいた怖さの多くは、動く前の自分の頭の中だけで大きくなっていたものだったと感じています。
もちろん、これは僕個人の経験であり、誰にでも同じように当てはまるとは限りません。会社の雰囲気や家庭の状況によって、現実になる怖さの種類は人それぞれ違うはずです。ただ「怖いと感じていたことのうち、実際に現実になったものと、杞憂に終わったものがあった」という事実は、これから動こうとしている方にも参考になるのではないかと思います。
ちなみに、僕が実際に「動こう」と決めるまでには、求人を眺め始めてから数か月かかりました。すぐに決断できたわけではなく、何度も同じ求人サイトを開いては閉じて、を繰り返していた時期があります。それでも良かったと今は思っています。急いで結論を出さなくても、情報を集め続けているうちに、自分の中で自然と気持ちが固まっていく瞬間があったからです。怖さを感じながらも少しずつ情報に触れ続けたことが、結果的には遠回りではなかったと感じています。
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「怖いから動かない」と「考えた上で動かない」は違う
転職が怖くて動けない、という状態でもう一つ整理しておきたいのが、転職活動を始めることと、転職すると決めることは、まったく別の話だということです。この二つを同じものだと思い込んでいると、「転職活動を始める=もう後戻りできない」という誤解が生まれ、余計に一歩を踏み出しにくくなってしまいます。
求人情報を眺めてみる、自分の経歴を棚卸ししてみる、こうした情報収集の段階では、まだ何も決まっていません。気に入った求人がなければ応募しなければいいですし、選考が進んでも、最終的に内定を辞退することも可能です。在職中であれば、いつでも活動をやめて今の会社に留まるという選択肢が残されています。在職中に転職活動を進める全体の流れを知っておくと、「動く」ことへのハードルがぐっと下がります。
怖さのあまり何も調べずに動かない状態と、情報を集めた上で「今は動かない」と判断する状態は、似ているようでまったく違います。前者はただ怖さから目を逸らしているだけですが、後者は自分の意思で選んだ結果です。同じ「動かない」でも、後から振り返ったときの納得感がまったく違ってきます。数か月後にまた同じ怖さに向き合うことになったとき、一度でも情報を集めた経験があるかどうかで、次の一歩の重さも変わってきます。
「時間がなくて動けない」という方も多いのですが、忙しい中でも進め方はあります。時間がない中での転職活動の進め方を先に知っておくと、怖さとは別のハードルも一緒に下げておけます。怖さと忙しさ、両方を理由にしてしまうと動けない理由が二重になってしまうので、せめて片方ずつ整理していくのがおすすめです。
怖さを抱えたまま踏み出せる、小さな一歩
怖さがゼロになってから動こうとすると、いつまで経っても動けません。怖さを完全になくす必要はなく、怖さを抱えたまま、それでも踏み出せる小さな一歩をいくつか紹介します。
まずおすすめしたいのが、自分のキャリアの棚卸しです。これまでどんな仕事をしてきたか、何が得意で何にやりがいを感じたか、逆に何が苦手だったかを紙やメモアプリに書き出してみるだけでも、頭の中の漠然とした不安が少し整理されます。この時点ではまだ誰にも会わず、誰にも知られずに進められる作業なので、周囲にどう思われるかという怖さを感じずに始められるのも利点です。
次に、求人サイトで求人情報を眺めてみることです。応募する前提ではなく、ただ「こんな仕事があるんだ」「この条件なら今より良さそうだ」と眺めるだけでも、自分の市場での立ち位置がなんとなく見えてきます。今の会社以外にも選択肢があると実感できるだけで、怖さの質が少し変わってくることがあります。眺めているだけで応募や登録を迫られるわけではないので、気軽に始めやすい一歩です。
また、自分が転職したほうがいいのか、今の会社に残ったほうがいいのか判断がつかない場合は、転職すべきかどうかを整理できる無料診断を使ってみるのも一つの方法です。診断を受けたからといって転職を決めたことにはなりませんし、結果を見て「今は残る」という判断をしても構いません。自分一人で考えていると堂々巡りになりがちな悩みも、いくつかの質問に答えるだけで、意外と整理しやすくなることがあります。
大切なのは、怖さを理由に何も見ないでいる状態から、怖さを抱えながらも少しだけ情報を持っている状態に変わることです。情報が増えるほど、怖さは輪郭がはっきりした、扱いやすいものに変わっていきます。焦って結論を出す必要はなく、自分のペースで一つずつ進めていけば十分です。
どれも共通しているのは、「転職する」という大きな決断を一気にしようとしないことです。棚卸しをしたら次は求人を眺めてみる、それができたら診断を受けてみる、というように、怖さの大きさに合わせて歩幅を調整していけば、無理なく進められます。逆に、最初から大きな一歩を踏み出そうとすると、怖さに押し戻されて動けなくなってしまうことも多いので、自分にとって負担の軽いところから始めることを意識してみてください。
動くのも残るのも、自分で選べる状態を作る
転職が怖いという感覚は、なくそうとしてなくなるものではありません。むしろ、怖さがあるまま情報を集め、小さな一歩を積み重ねていくうちに、少しずつ「動ける」自分に近づいていくものだと思います。
今回お伝えしたことを整理すると、怖さを感じるのは自然なことであり、その怖さは一つではなく複数の要素が混ざったものだということ、そして転職活動を始めることと転職を決めることは別だということです。この三つを頭に置いておくだけでも、次に求人情報を開いたときの気持ちが、少し軽くなるのではないでしょうか。
動くことも、今の会社に残ることも、どちらも間違いではありません。大事なのは、怖さに動かされて何も見ないまま流されるのではなく、自分の意思でどちらかを選べる状態を作っておくことです。
もし今、この記事を読んでいる間にも「怖いけれど、このままではいけない気がする」という気持ちが少しでもあるなら、それは無理に打ち消す必要のない、大切なサインだと思います。今日いきなり大きな決断をする必要はありません。まずは自分の頭の中にある怖さを、一つずつ言葉にしてみるところから始めてみてください。それだけでも、明日の気持ちは今日より少し軽くなっているはずです。
悩める会社員
どらすた
一人で抱え込んで怖さが膨らんでいるときは、誰かに話すだけでも変わります。転職の相談は誰にするべきかで相手の選び方を整理しています。
今の状況を整理したい方へ
あなたは今、転職すべき?キャリア診断
8つの質問に答えると、いまのあなたが「土台づくり期」「助走期」「跳躍準備期」「環境見直し期」のどれに近いかがわかります。結果に応じて、次に読むとよい記事もご案内します。登録は不要です。
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