ブルーオーシャンとは?意味と見つけ方をわかりやすく解説

ブルーオーシャンとは?意味と使い方を解説

新入社員くん
新入社員くん
社内会議で「うちはブルーオーシャンを狙っていく方針だ」って言われたんだけど、正直ピンとこなくて…
今回はビジネス用語としてよく使われる「ブルーオーシャン」について、意味から見つけ方まで一緒に整理していこう
クマ先生
クマ先生

ブルーオーシャンとは?意味をわかりやすく解説

ブルーオーシャンとは競争がまだ少なく、多くの企業が参入していない、十分に開拓されていない市場のことを指すビジネス用語です。

既存の企業がひしめき合う激戦区とは対照的に、競合が少ない、あるいはほとんど存在しない領域を表す言葉として使われています。競争が穏やかな分、価格競争に巻き込まれにくく、独自の価値を打ち出しやすい市場だと考えられています。

一方で「競争が少ない市場」と一言でいっても、その実態はさまざまです。まだ誰も気づいていない新しい需要が存在する市場もあれば、既存の市場を切り口を変えて再定義した結果、競合のいない領域として見えてくる市場もあります。単に「ライバルがいない」ことだけを指すのではなく、新しい価値を生み出した結果として競争が起きにくくなっている状態、と捉えると理解しやすくなります。

こうした市場が注目される背景には、成熟した既存市場でシェアを奪い合うよりも、新しい市場を切り開くほうが、限られた経営資源を有効に使えるという考え方があります。特に体力の大きくないベンチャー企業や新規事業の立ち上げにおいて、有力な選択肢のひとつとして語られることが多い言葉です。

語源

ブルーオーシャンは英語の”blue ocean”を語源とする言葉です。血で血を洗うような激しい競争を「レッドオーシャン」と表現するのに対して、穏やかで澄んだ青い海を、競争の少ない市場にたとえたことから生まれました。経営戦略論の分野で提唱された考え方をきっかけに、日本のビジネスシーンでも広く使われる用語として定着していきました。市場の状態を色で直感的にイメージできる表現であることも、この言葉が幅広い場面で浸透した理由のひとつだと考えられます。

レッドオーシャンとの違い

レッドオーシャンは、既存の市場で多くの企業が同じ顧客を奪い合っている状態を指す言葉です。競合が多いぶん、価格競争やシェア争いが激しくなりやすいという特徴があります。

これに対してブルーオーシャンは、競合がまだ少ない、もしくは存在しない市場です。価格以外の軸で価値を提供しやすく、収益性を確保しやすい傾向があるとされています。ただし、どちらが優れているという単純な話ではなく、事業のフェーズや業界の特性によって、どちらの市場で戦うかを見極める必要があります。レッドオーシャンとブルーオーシャンは対立する概念というより、市場の状態を表す両端として捉えておくとイメージしやすくなります。

同じ業界の中でも、価格競争が激しい主戦場のすぐ隣に、まだ手つかずの領域が残っているケースもあります。「業界全体がレッドオーシャンだから自社に出番はない」と決めつけるのではなく、業界のどの部分が競争にさらされていて、どの部分に余地が残っているのかを、細かく分けて見ていく視点が役に立ちます。

ブルーオーシャンの見つけ方

ブルーオーシャンは、待っていれば見つかるものではなく、既存の市場を見る視点を変えることで発見につながることが多いといわれています。ここでは実務で意識しやすい視点をいくつか紹介します。

既存市場の常識を疑う

業界の中では当たり前とされている前提やルールが、実は顧客にとって不便であったり、コストの原因になっていたりすることがあります。「なぜこの業界ではこうするのが当然なのか」を一度疑ってみることで、これまで見えていなかった隙間に気づけることがあります。

顧客が我慢していることに注目する

顧客は不満を感じていても、代替手段がないために仕方なく我慢して既存の商品やサービスを使っているケースが少なくありません。マーケティングのリサーチを通じて、顧客が声に出していない不満や我慢を掘り下げることが、新しい市場を見つけるきっかけになります。

価値の足し引きで考える

業界で当たり前とされている要素を減らしたり取り除いたりする一方で、これまで軽視されていた要素を新たに加えるという発想も有効です。すべての要素で競合に勝とうとするのではなく、何を減らし、何を増やすかを整理することで、独自のポジションが見えてくることがあります。

自社の強みを起点に考える

他社にはまねしにくい自社ならではのコア・コンピタンスを棚卸しし、その強みを生かせる市場はどこかという視点で考えると、無理のない形で新しい市場にたどり着きやすくなります。強みを起点にすることで、参入後の競争力も維持しやすくなります。

ターゲットの捉え方を広げてみる

これまで想定していたターゲットの枠を広げたり、逆に絞り込んだりすることで、既存の商品やサービスが届いていなかった層が見えてくることがあります。年齢や業種といった属性だけでなく、利用シーンや利用目的といった切り口で見直してみるのもひとつの方法です。

既存の商品を使っていない層に目を向ける

すでに商品やサービスを使っている顧客だけでなく、そもそも業界の商品を使っていない層にも目を向けてみると、新しい発見につながることがあります。「なぜ使っていないのか」を掘り下げることで、これまでの市場の外側に、新しい需要が眠っている可能性が見えてくることがあります。

隣接する業界からヒントを得る

自社の業界の外側に目を向け、異業種の仕組みやサービスの提供方法を参考にすることで、自社の市場にはなかった発想を取り入れられる場合があります。まったく異なる業界の成功パターンが、自社の市場では新しい切り口になることもあります。

小さく試して検証する

見つけたアイデアが本当に市場として成立するかどうかは、実際に試してみないとわからない部分もあります。最初から大きな投資をするのではなく、小さな規模で試作品やサービスを提供し、反応を確かめながら段階的に規模を広げていくことで、需要を見誤るリスクを抑えやすくなります。

異なる業界の要素を組み合わせる

ひとつの業界の常識だけにとらわれず、複数の業界の要素を組み合わせることで、これまでになかった商品やサービスが生まれることがあります。自社の業界の強みと、別の業界の仕組みを掛け合わせてみることで、単独では思いつかなかった市場が見えてくる場合もあります。

ここで紹介した視点は、どれか一つだけを使うというより、いくつかを組み合わせながら考えることで、より精度の高い仮説にたどり着きやすくなります。自社の状況に合わせて、取り入れやすいものから試してみるとよいでしょう。

ブルーオーシャンにも難しさがある

ブルーオーシャンという言葉は魅力的に響きますが、競争が少ない市場を見つけたからといって、事業がうまくいくとは限りません。冷静に押さえておきたい点もあります。

まず考えられるのは、競争が少ない理由が「そもそも需要が存在しない」場合があることです。誰も参入していない市場は、裏を返せば、これまで多くの企業が挑戦しなかった、あるいは挑戦してもイノベーションを起こせずに撤退してきた領域である可能性もあります。市場としての魅力があるのか、需要そのものを見極める視点が欠かせません。

もうひとつは、参入障壁の低さです。新しい価値を打ち出して市場を切り開いても、その仕組みが他社にとってまねしやすいものであれば、追随する競合が次々と現れ、短い期間でレッドオーシャン化してしまうことがあります。ブルーオーシャンを見つけることと、それを維持し続けることは、別の課題として捉えておく必要があります。

さらに、新しい市場は顧客にとってもなじみが薄いため、商品やサービスの価値を理解してもらうまでに時間やコストがかかりやすいという側面もあります。ブルーオーシャンは可能性のある市場ではあるものの、参入すれば成果が約束されているわけではない、という前提で臨む姿勢が求められます。

加えて、前例のない市場に挑戦することに対しては、社内の理解や合意を得ること自体が難しい場合もあります。数字で裏付けにくい新しい市場だからこそ、小さな検証を重ねながら実績を積み上げ、段階的に説得材料を増やしていく進め方が現実的な選択肢になります。

こうした難しさがあるからといって、ブルーオーシャンを目指すこと自体が誤った方針というわけではありません。市場を見つけた後も状況を定期的に見直し、必要に応じて次の一手を考え続ける姿勢が、この考え方をうまく生かすためには欠かせません。

会話例文

実際の会話の中で「ブルーオーシャン」がどのように使われるのか、いくつかの例文で見てみましょう。

新入社員くん
新入社員くん
この分野はまだ競合が少ないから、ブルーオーシャンと言えそうだね
うん、ただ需要があるかどうかは、もう少し調べたほうがよさそうだね
クマ先生
クマ先生
新入社員くん
新入社員くん
新規事業チームには、ブルーオーシャンを開拓してほしいと伝えているんだ
そのぶん、既存の常識を疑うところから始める必要がありそうですね
クマ先生
クマ先生
新入社員くん
新入社員くん
あの会社、うまくブルーオーシャンを見つけて成長しているらしいよ
競合が少ないぶん、価格に頼らない打ち出し方ができているのかもしれないね
クマ先生
クマ先生
新入社員くん
新入社員くん
このままだとレッドオーシャンだから、ブルーオーシャンに舵を切りたいんだよね
自社の強みを起点に考えると、方向性が見えてきそうですね
クマ先生
クマ先生
新入社員くん
新入社員くん
せっかくブルーオーシャンに出たのに、もう競合が増えてきた気がする
参入障壁が低かったのかもしれないね。次の一手を考えておこう
クマ先生
クマ先生

類語との違い

ニッチ市場との違い

ニッチ市場は、規模が小さく大手企業が注目していない特定の分野を指す言葉です。ブルーオーシャンと重なる部分もありますが、ニッチ市場は「市場規模の小ささ」に焦点があるのに対し、ブルーオーシャンは「競争の少なさ」に焦点がある点が異なります。ニッチ市場であってもすでに競合が存在する場合は、そのままブルーオーシャンと呼べるわけではありません。

ブルーオーシャン戦略との違い

ブルーオーシャン戦略は、ブルーオーシャンを見つけ出し、そこで事業を展開するためのストラテジーそのものを指す言葉です。ブルーオーシャンが市場の状態を表す言葉であるのに対し、ブルーオーシャン戦略はその市場にたどり着くための考え方や手法を指すという違いがあります。

差別化との違い

差別化は、既存の市場の中で競合との違いを打ち出す取り組みを指します。市場そのものを変えるブルーオーシャンの発想とは異なり、差別化は同じ市場の中で戦い方を工夫するアプローチだといえます。差別化を突き詰めた結果として、新しい市場が見えてくることもあります。

三つの言葉はいずれも「競争との向き合い方」に関わる概念ですが、ニッチ市場は市場の規模、ブルーオーシャン戦略は市場を見つけるための手法、差別化は既存市場の中での工夫、というように焦点が異なります。この違いを押さえておくと、それぞれの言葉を場面に応じて使い分けやすくなります。

関連用語

ほかのビジネス用語はビジネス用語集一覧から探せます。

まとめ

ブルーオーシャンとは、競争が比較的少なく、まだ十分に開拓されていない市場を指すビジネス用語です。レッドオーシャンと対にして語られることが多いものの、単に競合が少ない市場を探すだけでなく、既存市場の常識を疑い、顧客が我慢していることに目を向け、価値の足し引きを考えることが、ブルーオーシャンを見つける手がかりになります。

一方で、競争が少ない理由が需要そのものの少なさにある場合や、参入後にすぐレッドオーシャン化してしまう場合もあり、見つけたら終わりというものではありません。市場の状態を冷静に見極めながら、自社の強みを生かせる領域を探っていく姿勢が大切です。

ブルーオーシャンという言葉を耳にしたときは、市場の競争環境だけでなく、その市場に需要があるのか、参入後にどう競争優位を保っていくのかまで含めて考えてみると、実務での判断に役立てやすくなります。

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