本日はビジネス用語解説テーマ「レジュメ」についてです。
目次
レジュメとは?意味をわかりやすく解説
レジュメとは「要約」を意味する言葉で、日本のビジネスでは主に会議・講義の要旨をまとめた資料か、転職活動で提出する職務経歴書のどちらかを指します。

同じ「レジュメ」という言葉でも、社内で使われる場合と転職活動で使われる場合とでは中身がまったく異なります。上司から「明日の会議のレジュメを作っておいて」と言われた場合と、転職エージェントから「レジュメを提出してください」と言われた場合とでは、準備するものが別物になるので注意が必要です。前者は会議で話す内容を1枚にまとめた資料、後者はこれまでの職務経歴をまとめた書類であり、混同したまま準備を進めると当日になって慌てることになりかねません。
社会人になったばかりの頃は、社内会議で使う意味のレジュメしか知らず、転職活動を始めて初めて職務経歴書の意味を知ったという人も少なくありません。どちらの意味で使われているかは、話している相手と場面から判断する必要があります。
✔ レジュメの語源
レジュメはフランス語の「résumé(レジュメ)」に由来する言葉で、もともとは「要約する」という意味の動詞résumerの名詞形です。英語圏では同じつづりで「résumé」または「resume」と表記され、主に職務経歴書・履歴書の意味で使われます。アメリカでは職務経歴書全般を指す言葉として「レジュメ(resume)」が定着しており、日本で使われる「履歴書」とはやや性質が異なるものの、実務上は英文の職務経歴書を「英文レジュメ」と呼ぶことが多くあります。
日本語のビジネスシーンでは、このフランス語由来の発音がそのまま定着し、会議資料と職務経歴書の両方を指す言葉として使われるようになりました。もともと「要約」という一つの意味から派生した言葉であるため、「話の内容を短くまとめたもの」という核となるイメージは、会議資料でも職務経歴書でも共通しています。
レジュメには「会議・講義の要旨をまとめた資料」と「転職で提出する職務経歴書」の2つの意味がある
会議・講義で使うレジュメ
社内でよく使われるのが、会議や講義の要旨をまとめた資料としてのレジュメです。これから話す議題や結論を先に要約しておくことで、聞き手が話の全体像をつかみやすくなり、質疑応答の時間も確保しやすくなります。
会議で使うレジュメには、主に次のような項目を盛り込みます。
- 会議のテーマ・目的
- 議題ごとの要点
- 現状の課題や検討事項
- 結論・決定事項(あれば)
- 次のアクションや宿題事項
ボリュームは1枚にまとめるのが基本です。文章で長々と説明するのではなく、箇条書きを中心に、誰が読んでもすぐに要点がわかる形に整えます。事前に配布しておけば、参加者は当日までに内容を把握したうえで会議に臨めるため、説明にかかる時間を減らし、議論そのものに時間を使えるようになります。
大学の講義や社外セミナーで配布される資料も、レジュメと呼ばれることがあります。この場合は、講師が話す内容の骨子や参考データ、参考文献などをまとめた配布物を指し、受講者はレジュメを手元に置きながら講義を聞くことで、板書やスライドを写す手間を減らし、内容の理解に集中できます。
会議のレジュメを作成する際は、次のような流れで進めるとまとめやすくなります。
- 会議の目的とゴールを最初に明確にする
- 議題を検討事項ごとに分け、それぞれの背景と論点を整理する
- 結論が出ている部分と、これから議論する部分を分けて書く
- 会議後に誰が何をするか、次のアクションを書く欄を用意する
こうした流れを意識してレジュメを作成しておくと、会議の場で「結局何を決める会議なのか」が参加者に伝わりやすくなり、話が脱線したときも本題に戻しやすくなります。
似ている言葉に「アジェンダ」がありますが、アジェンダは会議の進行順序や検討項目そのものを指すのに対し、レジュメは各議題の内容を要約したものという違いがあります。アジェンダが「目次」だとすると、レジュメは「中身の要約」に近いイメージです。詳しい違いはアジェンダの記事でも解説しています。
転職活動で使うレジュメ(職務経歴書)
転職活動における「レジュメ」は、多くの場合、職務経歴書を指します。応募先企業や転職エージェントに「レジュメを送ってください」と言われたら、これまでの職務経歴やスキル、実績をまとめた書類を用意することになります。ここでは実際の書き方まで踏み込んで解説します。
✔ 履歴書との違い
履歴書とレジュメ(職務経歴書)は、どちらも転職活動で提出する書類ですが、役割が異なります。
- 履歴書:氏名・住所・学歴・職歴・資格などの基本情報を、決まった様式に沿って記載する書類
- レジュメ(職務経歴書):これまでの業務内容や実績、身につけたスキルを、自分でレイアウトを組み立てながら詳しく説明する書類
履歴書が「その人のプロフィール」だとすれば、レジュメは「その人が仕事でどんな成果を出してきたか」を伝えるための書類です。書式が自由な分、書き手の力量によって伝わり方が大きく変わる点も特徴です。
✔ レジュメ(職務経歴書)の基本構成
一般的なレジュメは、次のような項目で構成されます。
- 職務要約:これまでのキャリアを3〜5行程度で要約した部分。冒頭に置くことで、採用担当者が最初に全体像をつかめるようにする
- 職務経歴:在籍した企業ごとに、業務内容・役職・担当範囲・実績を時系列またはキャリア別に記載する
- 活かせる経験・スキル:応募先の業務に関連する経験やスキルを箇条書きで整理する
- 自己PR:これまでの経験を踏まえ、応募先でどのように貢献できるかをまとめる
このほか、保有資格や使用ツール・言語(PCスキルなど)を別項目でまとめておくと、採用担当者が確認しやすくなります。
✔ 書き方のコツ
レジュメを書くときは、次のポイントを意識すると読み手に伝わりやすくなります。
- 実績は具体的な数字で示す:「売上に貢献した」ではなく「新規顧客獲得数を前年比120%に伸ばした」のように、担当した業務の規模や成果が伝わる書き方をする
- 応募先に合わせて構成を組み替える:同じ職歴でも、応募先の求める経験に近い実績を前半に持ってくるなど、読み手が知りたい情報から並べる
- 専門用語は説明を添える:社内でしか通じない略語や独自の呼び方は、応募先の業界で伝わる言葉に置き換える
- 誤字脱字・表記ゆれを見直す:細かい部分ほど、書類作成への姿勢として見られやすい
職歴の並べ方には、新しい経歴から書く「逆編年体式」と、職務内容ごとにまとめる「キャリア式」があります。転職回数が少なく直近の経験をアピールしたい場合は逆編年体式、複数の職種・業界を経験していてスキルの共通点を伝えたい場合はキャリア式が向いています。
✔ 分量の目安
レジュメのボリュームは、A4用紙1〜2枚程度が目安とされています。経験年数が浅いうちは1枚、複数社での経験や実績が多い場合は2枚程度まで、というのが一般的な考え方です。情報を詰め込みすぎると読み手の負担が増えるため、盛り込む実績は応募先に関連性が高いものから優先的に選び、それ以外は簡潔にまとめるとバランスが取りやすくなります。
✔ 作成するタイミング
レジュメは、転職活動を思い立ってから応募直前に慌てて作るよりも、情報収集を始めた段階で一度たたき台を作っておくのがおすすめです。これまでの職務経歴や実績を時系列で書き出しておくだけでも、後から「あの実績を入れ忘れていた」といった漏れを防げます。応募先が決まった段階で、たたき台をもとに応募先向けの内容へ調整していけば、都度ゼロから作成する手間も減らせます。
✔ よくある失敗
レジュメ作成でつまずきやすいポイントには、次のようなものがあります。
- 業務内容の羅列だけで終わっている:担当していた業務を並べるだけでは、何を成し遂げたのかが伝わりません。業務内容とあわせて、その結果どうなったかを添えることが大切です
- すべての経歴を同じ熱量で書いてしまう:応募先に関連の薄い経歴まで詳しく書くと、伝えたい実績が埋もれてしまいます
- 社内用語のまま説明してしまう:前職特有の呼び方やシステム名をそのまま書くと、社外の読み手には伝わりません
- 提出直前まで見直しをしない:誤字脱字や、応募先の企業名を書き間違えたまま提出してしまうケースもあるため、時間を置いてから読み返す工程を挟むと防ぎやすくなります
✔ 提出形式
レジュメは、Wordやテキストで作成したあと、PDF形式に変換して提出を求められることが一般的です。PDFにしておけば、閲覧する環境によってレイアウトが崩れる心配が少なく、印刷したときの見え方も安定します。ファイル名についても、氏名や職種がわかる名前を付けておくと、複数の応募者の書類を管理する採用担当者にとって扱いやすくなります。
会話例文
- 「来週の定例会議のレジュメ、今日中に共有してもらえる?」
- 「講演のレジュメを見返したら、当日聞き逃した部分が理解できた」
- 「転職エージェントから、レジュメのフォーマットを送ってもらった」
- 「職務経歴書のレジュメは、応募する企業ごとに内容を調整したほうがいいらしい」
- 「会議のレジュメと、転職で使うレジュメは全然別物だと最近知った」
- 「レジュメの職務要約が長すぎるって言われたから、3行くらいに削ってみたよ」
- 「セミナーのレジュメ、持ち帰っていいらしいから後で見返しておこう」
類語との違い
- 要約:文章や話の内容を短くまとめること全般を指す言葉。レジュメは「要約したもの=資料そのもの」を指すのに対し、要約は「まとめる行為」そのものを指すことが多い
- サマリー:レジュメとほぼ同じ意味で使われるが、サマリーは会議資料に限らず、レポートや記事の冒頭に置く要約全般を指す場面で使われやすい言葉です。詳しくはサマリーの記事で解説しています
- アジェンダ:会議の議題や進行順序そのものを指す言葉。内容の要約であるレジュメとは役割が異なります
- 履歴書:氏名・学歴・職歴などの基本情報を決まった様式で記載する書類。転職活動における自由形式のレジュメ(職務経歴書)とは、書式も役割も異なります
このように、いずれも「内容をまとめる」という点では共通していますが、まとめる対象や書式の自由度、使われる場面が異なります。転職活動では、履歴書とレジュメ(職務経歴書)を両方求められることが多いため、それぞれの役割を理解したうえで、内容が重複しすぎないように書き分けることも意識しておくとよいでしょう。
関連用語
レジュメとあわせて確認しておくと、周辺の用語との違いを整理しやすくなります。
- サマリー:文章や資料の要約全般を指す言葉。レジュメとの使い分けを解説
- アウトライン:文章や企画の全体構成・骨子を指す言葉
- アジェンダ:会議の議題・進行順序を指す言葉
- 転職の面接対策完全ガイド:レジュメ提出後の面接に向けた準備をまとめた記事
- 第二新卒の転職理由の伝え方:レジュメや面接で使える転職理由の伝え方を解説
- 在職中の転職活動:働きながらレジュメ作成や面接を進める際のステップを解説
ほかのビジネス用語はビジネス用語集一覧から探せます。
使うときの注意点
「レジュメ」という言葉を使う・受け取るときは、会議資料と職務経歴書のどちらを指しているのか、文脈で見極めることが大切です。社内での会話であれば会議資料を指すことが多く、転職エージェントや採用担当者との会話であれば職務経歴書を指すことがほとんどです。話の流れがつかめないときは、「会議で使うレジュメですか、それとも職務経歴書のことですか」と確認してしまったほうが、認識のズレを防げます。
転職活動で使うレジュメについては、一度作成したものをそのまま使い回すと、応募先ごとの求める経験とずれてしまうことがあります。応募する企業や職種が変わるたびに、職務要約や自己PRの内容を見直し、その企業に関連性の高い実績を優先して記載するようにすると、書類選考の通過率にも影響しやすくなります。
また、実績を大きく見せようとして、事実と異なる数字や経歴を書くことは避けなければなりません。面接で実績の詳細を聞かれた際に説明できなくなるだけでなく、経歴詐称とみなされるリスクもあります。数字を使う場合は、根拠を説明できる範囲で記載することを心がけましょう。
まとめ
レジュメには「会議・講義の要旨をまとめた資料」と「転職活動で提出する職務経歴書」という2つの意味があります。社内で使われる場合は議題を1枚に要約したもの、転職活動で使われる場合は職務要約・職務経歴・活かせる経験やスキル・自己PRなどをまとめた書類を指します。特に転職活動のレジュメは、応募先に合わせて構成や実績の見せ方を調整することで、採用担当者に自分の経験を伝わりやすくすることができます。どちらの意味で使われているかを文脈で見極めながら、必要な準備を進めていきましょう。
転職活動で提出する職務経歴書について、第二新卒向けの具体的な書き方と職種別の例文は第二新卒の職務経歴書の書き方にまとめています。
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