タスクとは?意味とタスク管理の基本をわかりやすく解説

タスクとは?意味と使い方を解説

本日のビジネス用語解説テーマは「タスク」についてです。

新入社員くん
新入社員くん
上司から「このタスク、今日中にお願いね」と言われたけど、そもそもタスクってどういう意味なんだろう…
今回はビジネスでよく使われる「タスク」について、意味やタスク管理のコツをわかりやすく解説していくよ
クマ先生
クマ先生

タスクとは?意味をわかりやすく解説

タスクとは、期限や目的をともないながら、自分やチームが果たすべき仕事や作業を、ひとまとまりの単位として区切ったものを指す言葉です。

タスクという言葉は、大きく分けてビジネスの場面で使われるケースと、コンピュータを対象として使われるケースの2パターンがあります。まずはビジネスでの使い方を中心に解説し、記事の後半でIT分野での意味にも触れていきます。

上司から「この資料を16時までに仕上げておいて」と頼まれたら、それは1つのタスクです。日々の仕事は、こうした大小さまざまなタスクの積み重ねによって成り立っていると言えます。他にも終わらせなくてはいけないタスクがある場合は、複数のタスクの優先順位や進める順番をうまくやりくりしなければなりません。この「複数のタスクをうまくやりくりすること」を指して、タスク管理という言葉が使われます。

語源にも触れておきます。タスク(task)は、古フランス語の「tasque」、さらにさかのぼると中世ラテン語の「tasca」に由来する英単語です。もとは「上位者から課せられた義務や仕事」を意味しており、「税を課す」を意味する言葉と語源を同じくするとされています。「割り当てられた仕事」というニュアンスは、現在の「タスクを振る」「タスクをこなす」といった使い方にも通じるものがあります。

ビジネスでの使い方

ビジネスの現場では、タスクという言葉はさまざまな動詞と組み合わせて使われます。代表的な言い回しを整理しておきます。

・タスクを振る…上司やリーダーが、部下やメンバーに作業を割り当てること

・タスクを切る…大きなかたまりの作業を、実行しやすい単位のタスクに分解すること

・タスクが積み上がる/タスクを積む…片づいていないタスクが複数たまっていくこと

・タスクをこなす/タスクを消化する…割り当てられたタスクを実行し、終わらせること

「タスクを振る」のように、上司やリーダーが部下やメンバーに仕事を割り当てる場面でよく使われる一方、「今週のタスクを整理しよう」のように、自分自身の作業を整理する場面でも使われます。誰かに割り当てられた仕事だけでなく、自分で見つけて取り組む作業もタスクと呼ばれる点は覚えておくとよいでしょう。

複数のタスクをまとめて確認できるようにした一覧はタスクリストと呼ばれます。頭の中だけで管理しようとすると、抜け漏れや優先順位の付け間違いが起こりやすくなるため、タスクリストを作って可視化する習慣を持つ人は少なくありません。タスクリストの具体的な作り方は、次の章でくわしく解説します。

また、複数の作業を同時に並行して進めることはマルチタスクと呼ばれます。マルチタスクについては、次の章の中であらためて触れます。

タスク管理の基本

タスクという言葉の意味がわかっても、実際にタスクをどう管理すればよいかで悩む人は多いはずです。ここでは、今日から取り入れやすいタスク管理の基本的な考え方を紹介します。

タスクの粒度をそろえる

タスク管理でまずつまずきやすいのが、タスクの粒度(大きさ)です。「資料を作る」のような大きすぎるタスクは、何から手を付ければよいのかがわかりにくく、結果として着手そのものが遅れてしまいます。反対に、細かくしすぎると管理する手間ばかりが増えてしまいます。

目安としては、「今日または数時間のうちに終わらせられる」大きさまで分解しておくと、着手のハードルが下がります。「資料を作る」であれば、「構成案を書き出す」「必要なデータを集める」「本文のドラフトを書く」「上司に確認してもらう」のように分けると、今なにをすればよいかがはっきりします。

タスクの書き出し方

タスクは、頭の中で覚えておくのではなく、いったんすべて書き出すことが基本です。人の記憶は思っている以上にあいまいで、覚えておいたつもりのタスクが抜け落ちてしまうことは珍しくありません。

書き出すときは、「〇〇する」という動詞の形で書くと、あとから見返したときにやるべき行動がわかりやすくなります。「A社の件」のような名詞だけの書き方だと、あとで見返したときに何をすればよいのか思い出せなくなることがあるためです。「A社に見積もりを送る」のように、対象と行動をセットで書いておくと、迷わず着手できます。

優先順位のつけ方

タスクを書き出したら、次はどの順番で進めるかを決めます。よく知られている考え方として、「緊急度」と「重要度」の2つの軸でタスクを整理する方法があります。緊急度が高く重要度も高いタスクから優先的に取り組み、緊急度は低いものの重要度が高いタスク(スキルアップや資料の整備など)も、後回しにしすぎないよう意識しておくと、目の前の仕事に追われ続ける状態になりにくくなります。

すべてのタスクを同じ重さで扱おうとすると、優先順位がつけられなくなります。「今日中に終わらせるべきもの」「今週中でよいもの」のように、大まかなグループ分けをするだけでも、進める順番は判断しやすくなります。

期限の置き方

タスクには、できるだけ具体的な期限を設定しておくことをおすすめします。「なるべく早めに」のようなあいまいな期限は、後回しにされやすく、結果として着手が遅れる原因になります。

大きめのタスクや、複数の工程にまたがるタスクの場合は、最終的な期限から逆算して、途中の区切りにも小さな期限(マイルストーン)を置いておくと、進み具合を確認しやすくなります。また、想定外の作業が入り込むことも珍しくないため、期限ぎりぎりで予定を組むのではなく、多少の余裕を持たせておくと、急なトラブルにも対応しやすくなります。

進捗の見える化

タスクは、状況を「見える化」しておくことも大切です。たとえば、タスクを「未着手」「進行中」「完了」のような区分に分けて一覧にしておくと、自分がいまどのタスクにどれだけ取り組めているのかを一目で把握できます。

紙のメモやノートで管理してもかまいませんし、タスク管理ツールやカンバン形式のボードを使う方法もあります。大切なのは、どの方法であっても、タスクの状況を自分だけでなく周囲とも共有できる状態にしておくことです。チームで仕事を進めている場合は、進捗を共有しておくことで、タスクの遅れに早めに気づき、助け合いやすくなります。

マルチタスクとの付き合い方

複数のタスクを同時に並行して進めるマルチタスクは、一見すると効率がよさそうに感じられますが、作業の切り替えにはある程度の意識のコストがかかると一般に言われています。切り替えのたびに「どこまで進めていたか」を思い出す必要があるため、1つのタスクに集中して一気に終わらせたほうが、結果的に早く片づくこともあります。

どうしても複数のタスクを並行させる必要がある場合は、思いつきで手を出すのではなく、あらかじめ「このタスクはここまで進めたら、次のタスクに移る」のように区切りを決めておくと、行き当たりばったりの切り替えを減らせます。

タスク管理でつまずきやすいポイント

最後に、タスク管理でよくあるつまずきのパターンも紹介しておきます。1つ目は、タスクを詰め込みすぎることです。「できそう」という感覚だけでタスクを積み上げてしまうと、想定外の作業が入ったときに一気に破綻してしまいます。1日や1週間で対応できる量には限りがあることを前提に、余白を残しておくことが大切です。

2つ目は、リストを作ったまま更新しないことです。タスクリストは、一度作って終わりではなく、完了したタスクを消し込み、新しく発生したタスクを追加していく前提のものです。更新が止まったタスクリストは、実際の状況とずれてしまい、かえって混乱の原因になります。

3つ目は、「やらないこと」を決めていないことです。タスクは増える一方になりがちなので、優先順位の低いタスクについては、思い切って着手を先延ばしにする、あるいは他の人に相談するという判断も、タスク管理の一部だと考えておくとよいでしょう。

IT分野でのタスク

IT・コンピュータの分野でも「タスク」という言葉が使われます。パソコンのOSでは、実行中のプログラムや処理の単位をタスクと呼びます。Windowsの「タスクマネージャー」を開くと、いま起動しているタスク(アプリやプロセス)ごとに、CPUやメモリの使用状況を確認できます。動作が重くなったときに、不要なタスクを終了させるために使ったことがある人も多いのではないでしょうか。

また、決まった時刻や条件になったときに、あらかじめ設定しておいた処理を自動で実行する仕組みは「タスクスケジューラ」と呼ばれます。バックアップの実行や、定期的なファイルの整理などを自動化する場面で使われます。

ビジネスの「タスク」が人が担う作業の単位を指すのに対して、IT分野の「タスク」はコンピュータが処理する処理の単位を指します。同じ言葉でも指している対象が異なるため、会話や文章の中でどちらの意味で使われているかは、前後の文脈から判断する必要があります。

会話例文

実際にタスクという言葉がどのように使われるか、会話例で確認してみましょう。

・「今日中にこのタスクを片づけておいてもらえる?」

・「今週のタスクを洗い出して、優先順位をつけておきました」

・「そのタスクは私が巻き取りますね」

・「今は複数のタスクが重なっていて、少し手一杯です」

・「このタスクは来週の会議までに終わらせる予定です」

・「細かいタスクに分解してから取りかかったほうが進めやすいと思います」

いずれの例文も、作業をひとまとまりの単位として扱い、期限や担当を相手と共有する場面で使われています。「タスクを巻き取る」のように、他の人のタスクを代わりに引き受けるという使い方もよく見られます。

類語との違い

タスクと似た意味で使われる言葉に、業務・作業・ToDo・ジョブがあります。それぞれの言葉が持つニュアンスの違いを整理しておきます。

業務は、会社や部署の中で継続的に発生する仕事全体を指す言葉で、タスクよりも大きな単位です。「経理業務」「営業業務」のように、役割や担当領域を表すときに使われます。1つの業務の中に、複数のタスクが含まれるとイメージするとわかりやすくなります。

作業は、実際に手を動かして行う行為そのものを指す言葉です。タスクが「果たすべき仕事の単位」であるのに対して、作業はそのタスクを実行する具体的な動きに近いニュアンスがあります。「データ入力作業」のように、行為そのものに焦点を当てたいときに使われます。

ToDoは、「やるべきこと」を意味する言葉で、タスクとほぼ同じ意味で使われることが多い言葉です。ただし、ToDoは個人の予定やちょっとした用事も含めて書き出す、リスト管理的なニュアンスで使われることが多く、タスクはビジネスの文脈でやや改まって使われる傾向があります。

ジョブは、文脈によって指す内容が変わる言葉です。「職業」という意味で使われることもあれば、IT分野ではコンピュータに一括で処理させるひとまとまりの処理(バッチ処理など)を指して使われることもあります。ビジネスの日常会話で「タスク」の代わりに「ジョブ」が使われることは少なく、使われる場面がやや異なる言葉と言えます。

これらの言葉は意味が重なる部分もあるため、厳密に使い分けなくても会話は成立しますが、大きな仕事のまとまりを話したいときは業務、具体的な単位で区切って話したいときはタスクやToDo、実際の動作について話したいときは作業、というように使い分けると、より伝わりやすい表現になります。

簡単に整理すると、次のようなイメージになります。

業務…会社や部署で継続的に発生する仕事全体

タスク・ToDo…果たすべき作業をひとまとまりの単位で区切ったもの

作業…実際に手を動かして行う行為そのもの

ジョブ…職業、またはIT分野でのまとまった処理単位

関連用語

タスクと合わせて確認しておくと、スケジュールや進行管理への理解が深まる用語・記事を紹介します。

ほかのビジネス用語はビジネス用語集一覧から探せます。

まとめ

タスクとは、果たすべき仕事や作業の単位を指す言葉です。「タスクを振る」「タスクを切る」「タスク管理」といった言い回しとともに、ビジネスのさまざまな場面で使われています。

タスク管理では、タスクの粒度をそろえて書き出し、優先順位と期限を決め、進み具合を見える化しておくことが基本になります。どれも特別な道具がなくても今日から始められる工夫なので、まずは目の前のタスクを1つ書き出してみることから試してみてください。

業務・作業・ToDo・ジョブといった似た言葉との違いも意識しておくと、状況に合わせて言葉を選べるようになり、仕事の場面で使う表現の幅も広がっていくはずです。

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